空き家を再生し、その土地だからこそ生まれる体験をかたちにしてきました。 カードをクリックすると、それぞれの詳細をご覧いただけます。
路地を抜けた先にあるプライベートシアター
海を眺め、時間の流れを楽しむ。
路地を抜けた先にあるプライベートシアター
加太には、美しい海や山、歴史ある町並み、そして人と人との温かなつながりがあります。
一方で、人口減少や高齢化の影響から空き家が増え、かつて人が暮らしていた建物が静かに残されている風景も、 この地域の日常になりつつあります。
そんな空き家が続く路地を抜け、少し坂道を上った先に、この建物はありました。 周囲には住宅があるものの、少し離れた立地だからこそ、大きな音を出しても周囲を気にせず過ごせる環境があります。
この特徴を見たとき、ふと以前から抱いていた想いを思い出しました。 映画館では、周りの話し声やスマートフォンの光、マナーが気になってしまい、作品の世界に入り込めないことがあります。
「誰にも気を遣わず、好きな映画を思いきり楽しめる場所があったら面白い。」
そんな小さな発想が、このプロジェクトの始まりでした。
建物の立地や地域の特徴を「制約」として捉えるのではなく、「その場所だからこそ実現できる価値」として活かす。 この建物を再生することは、空き家を活用するだけでなく、加太という地域だからこそ生まれる新しい体験をつくる挑戦でもあります。
海を眺め、時間の流れを楽しむ。
海を眺めるだけで、少し心がほどける場所。
加太の漁港から少し坂を上がった先に、小さな海小屋があります。 窓を開けると目の前には海が広がり、波の音や潮風が、ゆっくりとした時間を運んできます。
この場所に立ったとき、「何か特別なことをする場所」ではなく、「何もしない時間を楽しめる場所」にしたいと思いました。
朝は海を眺めながらコーヒーを飲み、昼はマンガを読んで過ごす。 歩いて30秒の漁港で釣りを楽しみ、自分で釣った魚を料理する。 夕方には歩いて5分ほどの海岸で、日本の夕陽百選にも選ばれた景色を眺める。
そんな一日の過ごし方が、この場所では自然と生まれます。
旅先だからこそ予定を詰め込むのではなく、時間に追われる日常から少し離れ、自分のペースで過ごしてほしい。 この海小屋は、加太の穏やかな時間そのものを体験できる場所として、新しい役割を持つことになりました。